リップル(Ripple)とは、Ripple Inc.(リップル社)によって開発運営されている分散型技術を用いた金融商品の送金・決済システム(RTXP)の名称です。
そのリップル内の運用される仮想通貨を「XRP」と表記し、同じ名称を持ちます。
この記事ではシステムを「リップル」、仮想通貨を「XRP」と表記します。
リップルは2004年にRyan Fuggerによって開発が始まりました。
リップル社は、リップルネットワークを通じてあらゆる場所に価値(=お金)がスムーズに繋がる「 IoV(インターネット・オブ・バリュー)」を実現することを目標としています。
2017年5月には世界的大企業Googleがリップル社に出資しています。
リップルの特徴
管理者がいる
BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)は管理者のいない中央管理不在システムの仮想通貨ですが、XRPはリップル社という発行者・管理者が存在する「中央管理型の仮想通貨」です。市場に出回るXRPの数量などはリップル社が一部管理しています。
そもそもリップルが何のために作られたのかというと、ILP(インターレジャープロトコル)*で通貨の間に入りの決済や送金を仲介するために作られました。
(*ILP:銀行やビットコイン等、複数の台帳間の決済を可能にする技術を繋ぎ合わせたシステム)
リップル社が開発した「リップル・トランザクション・プロトコル(RTXP)」という技術を用いることで、従来の送金システムよりも速く低コストで送金、決済が可能になります。
ビットコインの決済時間は1取引当たり10分ほどに対し、XRPは平均4秒ほどで決済が完了します。
これは、リップル社という運営管理者がいるブロックチェーンを利用している事から可能になります。
国際送金に優れている
通常の海外送金では中継の銀行を介して行われますが、リップルを利用することで法定通貨間のやり取りやXRPを使い通貨の交換をスピーディーに低コストで行うことができます。
そのため、XRPは「ブリッジ通貨」と呼ばれることがあります。
それは下記のように、XRPを介して変換していることが由来です。
円→XRP→ドル
円→XRP→ユーロ
BTC→XRP→ドル
拡大するRippleNet
RippleNetとは、ILP(インターレジャープロトコル)をベースとした、世界共通の法人向け国際送金ネットワークです。
このネットワークに参加するメンバーは、共通のルールを使用することにより、従来の国際送金で問題となっていたスピードやコストなどの問題を改善し、迅速かつ低コストで国際送金を実現することが期待されています。
$0.0004 transaction fee #undisputed #XRPthestandard $XRP pic.twitter.com/FSjPfSo3t4
— Ripple (@Ripple) 2017年12月21日
通貨導入に必要なコストを削減できることから、世界中の大手金融機関から注目されています。
すでに、海外ではイングランド銀行やシンガポール銀行などの中央銀行、アメリカ最大手バンクオブアメリカ、世界最大級のメガバンク香港上海銀行などが、国内では三菱UFJ銀行、みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行などがリップルを用いた実証実験や採用を表明し、リップルネットワークへ参加をしています。
また、証券会社やテクノロジー企業、決済サービスプロバイダー、大学など多くの企業や団体も参加を表明しています。
このことから今後、中長期的な金融取引において重要な役割を更に担っていくと考えられます。そのため、仮想通貨の中でも信用度が高く安心安定したコインとして位置づけられることが予想できます。