米連邦準備銀行は仮想通貨指数を発表

今週、セントルイス連邦準備銀行は連邦準備制度経済データ(FRED)というデータベースに仮想通貨を追加したようだ。これは些細な出来事かのように思えるが、世界的に重要な中央銀行が仮想通貨についてこのような姿勢をとったということは、仮想通貨が通貨として受け入れられる日が近づいたということを意味する。

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セントルイス連邦準備銀行はデータベースFRED4種類の仮想通貨を追加

FREDに、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、ライトコイン(Litecoin/LTC)の4種類の仮想通貨についての情報を追加した。」と今週セントルイス連邦準備銀行は発表した。価格データは毎日更新され、2014年から現在までの期間について記録を保持するようだ。全データは仮想通貨取引コインベース(Coinbase)社から入手したもので、同社では独自の指標で仮想通貨のパフォーマンスが記録されていたようだ。

セントルイス連邦準備銀行は、連邦準備制度に属する12に地方銀行のうちの1つで、最も強力な中央銀行の1つである。中西部の連邦銀行を含む第8区の一部であることで有名で、経済研究の最大の拠点でもあります。

データベースFREDは研究にも利用されている。セントルイス連邦準備銀行は81の情報源から得られた50万以上のデータポイントを保持している。為替レート、GDP、金利、消費者インデックス、銀行・生産者物価指数などが焦点となっているようだ。FREDの情報に基づいて得られた統計結果は、金融業界に大きな影響力を持っている。

一部の政府機関が新たに仮想通貨指標を作ったとしてもそれだけでは話題になることはない。しかし、仮想通貨支持派・反対派の両方が、法定通貨とは異なるシステムで利用されている仮想通貨に注目し、連邦銀行が仮想通貨指数について仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)にデータを求めたということは、ブロックチェーン技術に支えられた仮想通貨の時代が到来しつつあることを意味する。

セントルイス連邦準備銀行と仮想通貨の今後

今後はコインベース(Coinbase)が他の仮想通貨を指標に加えるのに従って、FREDデータベース内の情報も増えていくと予測される。ともあれ、セントルイス連邦準備銀行は、仮想通貨に関して大多数の中央銀行や経済学者よりもずっと前向きな姿勢を見せてきた。

セントルイス連邦準備銀行と他の連邦準備銀行では、仮想通貨に対する態度に関して明確な違いがある。アトランタ連邦準備銀行は、仮想通貨の導入についての投資家の意見を取り入れなかった。またサンフランシスコ連邦準備銀行は、ビットコインコア(Bitcoin Core)の実際の価値は、現在の6000米ドルを遥かに下回る2000米ドルであるという報告書を発表した。ミネアポリス連邦準備銀行でさえ、慈善活動をしようとする中で、通貨の側面を完全に無視し、代わりに「ブロックチェーン技術」に目を向けるよう促した。

セントルイス連邦準備銀行はこのような他の連邦準備銀行とは異なる姿勢を示しているようだ。わずか数ヶ月前にビットコイン(Bitcoin/BTC)は米ドルのような通貨システムと同じように利用することができるという意見を発表して、論争を巻き起こした。一方で、ジェームズ・ブラッド(Bullard)総裁はかなり慎重な態度をとっている。仮想通貨は将来的に通貨として利用されるだろうという認識のもとで、彼は「仮想通貨は重要な社会問題を解決しようとする過程において、仮想通貨取引を活性化させることを自己目的化してしまうような間違った方向に進んでしまっている可能性がある。」と説明している。

[Bitcoin.com からの翻訳]

画像提供:pixabay

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