STEEM(スチーム)は、ブロックチェーンを基盤としたSNS(ソーシャルメディアプラットフォーム)です。
STEEM上で運営されている「Steemit.com」というSNSにコンテンツを投稿したり、コンテンツに対して反応(コメントなど)したりすることで報酬が得られます。
このプラットフォーム上で報酬などのかたちで発行される通貨が仮想通貨「STEEM」です。
2016年7月には、ユーザーに対して最初の報酬として総額1億3000万円相当が支払われました。
通貨単位は「STEEM」で表記されます。
STEEM(スチーム)の特徴
ソーシャルメディア「Steemit.com」
「Steemit.com」は報酬がもらえるSNSです。フェイスブックやブログなどと同じように、コンテンツの投稿やコメントをすることができます。
コンテンツを投稿した場合、評価の投票数に応じて報酬を得ることができます。コンテンツを投稿しても他のユーザーから投票されなければ報酬は得られません。投票した場合、投稿に対する投票量や投稿から投票するまでの時間によって報酬が決まります。
データはブロックチェーン上に記録されているため、データの不正・改ざんが行われにくく、SNS運営側のシステム障害により投稿が消えるということがありません。
「Steemit.com」では連動する3種類の通貨(トークン)があります。流動性の確保と短期売買を防ぐことが目的です。
Steem(STEEM)
STEEMは、プラットフォームの基本通貨で、ビットコインやイーサリアムなど他の仮想通貨と同じように取引所で売買できます。
Steem Power(SP)や Steem Dollars(SBD)と交換でき、他のアカウントに送金することも可能です。
発行枚数が毎年増える(100%)ので、保有し続けると価値が下がるため、SPかSMDに変換する必要があります。
Steem Power(SP)
Steem Power(SP)は、Steemit.comを利用するために必要な仮想通貨です。STEEMからSPに両替して使うことになります。
「Steem Power(SP)」は保有量に応じて投稿量が決まり、所有量が多いほどネットワークから利息が与えられるため長期間保有することにメリットがあり、貯蓄量に応じて投票権を獲得できます。
Steemit.com利用による報酬の50%はSPによって支払われます。SPをより多く持つユーザーほど投稿やコメントの価値により大きな影響を与えることができます。
ユーザーはいつでもSTEEMをSPに交換することができます。STEEMからSPへの交換は「パワーアップ」、SPからSTEEMへの交換は「パワーダウン」とよばれます。
STEEM→SPの交換はすぐにできますが、その逆のSP→Steemへの交換には制限がつきます。
SP短期的(投機的)な価格変動を抑制させ、長期的視点でSTEEMを所有してもらうための仕組みです。
Steem Dollar(SMD)
価格が常に1SMD=1米ドルとなるように調整されている仮想通貨です。STEEMへ交換したり、売買や取引のために他のアカウントに送金することができます。
Steemit利用による50%がSMDで支払われます。SPと同じように保有していると利子を得ることができます。
Steem内の取引所でSTEEMに両替することが可能です。法的通貨へ両替する際には、Steemit内の取引所にてSTEEMに両替したのち、現金化する流れになります。外部の取引所でも取引が行われているので、ほかの仮想通貨との両替も可能となっています。
独自のプロトコル「Proof of Brain」
以前までBitcoin(ビットコイン)と同じProof of Workを採用していましたが、現在はSteem独自のプロトコル「Proof of Brain」が採用されています。
コンテンツの作成や管理を促すトークン報酬システムを持ったアルゴリズムです。