あるイーサリアム(Ethereum/ETH)開発者が、ベネズエラの大統領ニコラス・マドゥーロ(Nicolas Maduro)らの元で開発されたベネズエラのペトロ(Petro、PTR)は、ダッシュ(DASH)のソースコードの大部分を模倣していると非難した。確かに、少なくとも見かけは、ダッシュ(DASH)とペトロ(Petro、PTR)は非常に似ている。
ベネズエラが発表したホワイトペーパー、ダッシュ(DASH)と酷似
ダッシュ(DASH)に精通している人であれば、インスタントセンド、マスターノード、コンセンサスアルゴリズムの組み合わせ、X11マイニングアルゴリズムなどは聞いたことがあるだろう。そして、最近発表されたペトロ(Petro、PTR)のホワイトペーパーでは、これらのダッシュ(DASH)に特徴的な要素が書かれており、少なくとも1人の仮想通貨開発者の注意を引いたようだ。その人はイーサリアム(Ethereum/ETH)開発者の、Joey Zhou氏だ。
前述のようなダッシュ(DASH)の特徴が今回発表されたホワイトペーパーに掲載されており、Joey Zhou氏はツイッターで「ベネズエラ発のトークンペトロ(Petro、PTR)はもはやダッシュ(DASH)のクローンだ。11ページ以上同じ部分がある。」その後、13ページ分のホワイトペーパーとダッシュ(DASH)のGithubのページを比較して、グラフにまとめたそうだ。
「テクニカル・ディスクリプション」という題名の章では、ペトロ(Petro、PTR)のホワイトペーパーではプルーフ・オブ・ワーク(Proof-of-Work、PoW)とプルーフ・オブ・ステイク(Proof-of-Stake、PoS)の組み合わせを用いいると述べられている。これはダッシュ(DASH)と全く同じだ。またペトロ(Petro、PTR)では、報酬の85%をマスターノード(Nodos Maestros)に、残りをユーザーに割り当てている。しかしダッシュ(DASH)では、これほどの報酬割合の差はない。
インスタントセンド、マスターノード、X11マイニングアルゴリズムなどの機能が酷似
ベネズエラの仮想通貨資産はSunacripという装置が監視することになっていおり、ホワイトペーパーに堂々と書かれている。しかしペトロ(Petro、PTR)にはマスターノードが存在し、Sunacripが全体の管理について大きな権限をもつことと矛盾する。例えば、Sunacripはコンセンサスアルゴリズムなどそのネットワークの本質的な部分でさえ変えられる権限を持っている。しかしホワイトペーパーでは、マスターノードが「ネットワーク内で意思決定をし、実行しているトランザクションが円滑に進むようにしている」と書かれている。
剽窃かアイデアを参考にしたのか、判断は読者自身に委ねられるのかもしれない。しかしもしペトロ(Petro、PTR)がZhou氏が主張しているような「混乱している」状況にあったとしても、ダッシュ(DASH)と酷似していることは確かだ。ベネズエラはダッシュ(DASH)と関係が深く、今年の夏、当時時価総額12位だったダッシュ(DASH)を買う人がベネズエラで急増した。これは同国内でのインフレを免れようとした人々がたくさん存在したからだ。
ペトロ(Petro、PTR)について詳細に調べると、ダッシュ(DASH)との共通点のパターンを見出すことができる。実際、インスタントセンドとX11アマイニングアルゴリズムは、もともとダッシュ(DASH)の機能だ。ダッシュ(DASH)にとって「最も大切」なのは、「インスタントセンド(5秒以内の即時送金)であり、他の既存の仮想通貨と比べて、技術的進歩を感じさせるものだ。」と書かれている。そしてもちろん、この文章は、マスターノードを利用した有名仮想通貨、ダッシュ(DASH)の文章の一部を省略して書かれている。
[Bitcoin.com からの翻訳]
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