仮想通貨Einsteiniumに対する51%攻撃を予告

仮想通貨Einsteiniumに対する51%攻撃を予告

「10月30日のシカゴ時間午後3時、仮想通貨Einsteiniumに対する51%攻撃をすることをここに予告する。」と匿名のハッカーが明らかにした。このハッカーはアルトコインのほとんどはハッシュレートの操作を行うまでのプロセスが簡単であるという事実を示すために51%攻撃を予定しているそうだ。その証拠として、攻撃は無差別に行い、攻撃の様子をLivestreamでライブ配信すると述べている。

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アルトコインの51%攻撃は簡単

51%攻撃では、悪意のあるノードがその仮想通貨のハッシュレートの大部分を制御し、トランザクションを実際の2倍に増加させるという不正を行うことをいう。アルトコインに対する51%攻撃は、2018年に入ってから繰り返し行われている。ここ3ヶ月の間に、ビットコイン・ゴールド(Bitcoin Gold/BTG)は1回、ヴァージ(Verge/XVG)は2回攻撃された。そして、EMC2も攻撃が行われるのではないかと考えられている。

自称「piracy1」という団体が、攻撃の計画について詳細に発表した。彼らは、「1. 51%攻撃がいかに簡単に行えるか説明し、2. 攻撃の際に被害を最小限に留めるように工夫していることについて述べる」ために発表したそうだ。関係者は、10月13日午前4時から様子を見れるようになるという。

ハッシュレートの低いアルトコインの脆さ

EMC2は攻撃を行う際に、もっとも簡単なアルトコインだと言えるだろう。今年、EMC2はパフォーマンスが悪い仮想通貨下位3位に入っていて、時価総額も最高時の97%を下回っている。コンセンサスアルゴリズムにPoW(Proof of Work/プルーフオブワーク)を用いたコインは、価格と対応したハッシュレートを持つようになり、価格が著しく低下した場合非常に脆弱になる。仮想通貨Einsteiniumのようなアルトコインを攻撃した場合、攻撃者が得られる利益はわずかなものにしかならない。結果的に、通常は攻撃することへのインセンティブは働かない。今回の攻撃計画でもpiracy1は利益よりむしろ損益を被るはずだ。

「私は今回50ドルをかけている。他の人ももし寄付をしたい場合は、そうすることが可能だ。」と説明した。50ドルという数字から、ハッシュレートが低い仮想通貨はどれほど簡単に攻撃することができるようになるかどうかがわかる。crypto51.appによると、仮想通貨florincoinの場合はわずか22ドルで1時間攻撃し続けることが可能だ。EMC2の攻撃者が発表した内容を実行すれば、時価総額の低い仮想通貨を攻撃することは簡単であり、時価総額上位10位以外のPoW(Proof of Work/プルーフオブワーク)の仮想通貨はこのような攻撃には耐えられない可能性が高いという当たり前の事実を証明することになるだろう。

[Bitcoin.com からの翻訳]

画像提供:(pixabay)

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