NEM(ネム)は、『新しい経済運動』を意味する仮想通貨のプロジェクトです。「New Economy Movement」の頭文字を取って名付けられました。
国や政府といった従来の経済の仕組みに縛られない、新しい経済圏をつくることを目的としています。
通貨単位は「XEM(ゼム)」で表記されます。
NEM(ネム)の特徴
ハーベスティング(収穫)参加のハードルが低い
NEM(XEM)のハーベスティングとは、取引を承認する作業のことで、ビットコインでいうマイニング(採掘)にあたります。
XEM(ゼム)の総発行数は8,999,999,999XEMで、約1,600人の投資家にすべて均等に配られていて新規発行はありません。
取引承認を行うネットワーク貢献者への報酬(ハーベスティング)は、NEMの利用者の取引手数料で充当されています。これによりNEMは、新規発行なしでハーベスティングの仕組みを成立させています。
NEMではハーベスティングに参加したすべての人が報酬を受け取ることができます。
10,000XEM以上を保有しているアカウントならば、誰でもハーベスティングに参加が可能です。
ビットコインでは各ブロック(台帳)を1番早く処理した人にだけ報酬が支払われる性質ですが、NEMは山分け方式となっています。このような仕組みから、設備を整えた一部の専門業者がハーベスティングを独占することを防いでいます。
取引のスピードが早い
NEMのブロック生成は約1分です。ビットコインは約10分ですので、比較するとかなり早いことが分かります。
公正証書発行システム
「アポスティーユ(Apostille)」は公証のことです。
NEMアポスティーユを利用することにより、不動産や自動車など所有権の登記、契約書や音声記録のタイムスタンプ記録、会計データなど監査が必要となる情報の記録などをブロックチェーン上に記録することで改ざんを難しくし、公証の発行を簡単に行うことが可能になります。
独自トークンの発行
「モザイク」と呼ばれる独自トークンを発行することができます。
モザイクの利用には「ネームスペース」の取得が必要で、どちらもレンタル料が掛かります。レンタル料はXEM(ゼム)で支払います。
NEM(ネム)についてサクッと知りたい方は、こちらの動画をどうぞ。
テックビューロ社との提携
via http://mijin.io/
テックビューロ株式会社が開発したプライベートブロックチェーン「mijin」は、NEMのブロックチェーン技術をもとに開発されており、mijinのアップデートバージョン「カタパルト(Catapult)」の技術をNEMに導入する予定となっています。
NEM.io財団
「NEM.io Foundation Ltd(NEM財団)は、NEMの普及やNEMで作られる経済圏の拡大を目指して、2017年にシンガポールで設立されました。理事には、日本のテックビューロ社のCEO朝山氏も就任しています。
公式ページでは「政府、学会、産業界、開発者及びエンドユーザーにNEMブロックチェーン分散型元帳技術の使用を促進すること」が目的と発表しています。