評判の悪いビットライセンスの制度が施行されてから、この仕組みに対する抗議の意見も上がってきている。ビットライセンスの制度が一旦効力を持つようになってから、この法律を廃止するのは非常に難しくなったのである。一方で、Startup Cities(スタートアップ・シティーズ)のようなグループが関わっていることは良いことである。彼らはこの法律を廃止のためにニューヨーク州知事候補と組み、7月中旬には ビットライセンスに関する法律を廃止するために集会を開くようである。
知事候補ラリー・シャープがビットライセンス廃止のために活動
3年後ほぼ確実にニューヨークは仮想通貨の世界に直面しているだろう。問題となっているのは、ニューヨーク州金融サービス局(NYSDFS)によって制定されたビットライセンスというニューヨーク独自の制度である。この制度の影響を受けるのはニューヨーク州の住人だけであるが、ニューヨークが世界の金融の中心であると言っても過言ではない。ニューヨーク州の制度は他の地域でも後に採用されることが多い。
この法律は包括的でかなり曖昧な書方で制定されているので、仮想通貨と関連しているすべての事業を対象としている。送金、貯蓄、保管、あらゆる種類の預金方法、取引など全てがこの法律に基づいて行われるのだ。会社や個人がビットライセンスの制度に従わなければならないことによって、おそらく意図せぬ形での真実主義が生まれてしまった。少なくとも10以上の仮想通貨関連会社がニューヨーク州から撤退してしまった。これが障壁となってニューヨーク州に進出しないビジネスはどれほど多いだろうか。New York Business Journal誌では、このような状況が「Great Bitcoin Exodus」と呼ばれている。
Peter Ryan(ピーター・ライアン)と彼が率いるStartup Cities(スタートアップ・シティーズ)はビットライセンスに対して抗議の姿勢を見せている。7月10日に彼はニューヨーク州知事候補のLarry Sharpe(ラリー・シェイプ)とビットライセンスの廃止にむけてどのようなことができるか、議論する予定である。「私はビットコインビジネスをニューヨークから追い出してしまいたくはない。仮想通貨ビジネスは大切にすべきである」、とSharpe氏は述べた。7月10日のイベントは、午後6:30~9:00にGalvanize(ガルバナイズ)で開催され、チケットは20ドルのようだ。(チケットは法定通貨でもビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)でも支払い可能である。)また「crypto」という言葉を入力することで半額になるようだ。
政治を無視しても、政府から見逃されるわけではない
現在、法律は複雑化していて素人が完全にこれを遵守するのは難しいので、企業などはコンプライアンスの維持の手助けとしてBenjamin Lawsky(ベンジャミン・ロースキー)などの規制当局出身者などを採用している。Benjamin Lawsky(ベンジャミン・ロースキー)はNYSDFSに在籍していた際、ビットライセンスの支持者であった。Lawsky(ロースキー)氏はビットライセンスの法律が施行された後、突然規制当局から身を引き、彼が作成に携わった法律に従ったコンプライアンスを求めている企業に対してロビー活動を開始した。実際、昨年にLawsky(ロースキー)氏はリップル(Ripple/XRP)の取締役として入社した。
それでもビットライセンスによる規制は暗黙のうちに受け入れられており、ニューヨークに進出しようとする企業のいくつかに付与された。付与された順番に挙げると、Circle(サークル)社、リップル(Ripple/XRP)、コインベース(Coinbase)、Bitflyer(ビットフライヤー)、Genesis Global Trading(グローバル・ジェネシス・トレーディング)、Xapo、Square Inc.などである。
7月10日のイベントを主催するStartup Cities(スタートアップ・シティーズ)は「起業家、経済学者、都市主義的思想家が、都市のスタートアップ方法論の作用、効果、影響を議論する」と述べている。スタートアップとそれを取り巻く文化は、革新的で慎重な決断のメタファーとして捉えられている。Startup Cities(スタートアップ・シティーズ)は定期的に会議や公開討論会を開催し、「企業家精神、都市主義、地方分権に関する雑談をするために、視聴者をネットワーキングセッションに招待する。私たちは、新らたな形での社会を立ち上げるという概念を解明したいと考えている。」とWebサイトには記載されている。
そしてさらに、「Larry Sharpe(ラリー・シェイプ)は州知事に立候補し、兵士、ビジネスマン、教育者などのバックグラウンドを利用して、ニューヨークでイノベーションを起こそうとしています。彼は仮想通貨問題に関して、最も前向きで先見的なせい政治家の一人である。」と書かれている。また、Startup Cities(スタートアップ・シティーズ)の使命は「情報と行動をつなげること」であり、特に「学問的な研究、起業家により構想された技術、民間投資家と機関投資家のサポート」をつなげることであるそうだ。上述のイベントはBitcoin Center NYC、Crypto NYC、Galvanize(ガルバナイズ)、Ollie、Shapeshift、Bitcoin.comなどが共同主催している。
[Bitcoin.com からの翻訳]
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