ウォール・ストリートの企業が仮想通貨に対応したファンドを創設するのを待つ必要はもはやないようである。シンガポールの仮想通貨取引所Huobiは、同社が経営する取引所に登録されている10種類の仮想通貨に基づくEFT(上場投資信託)を創設することを決定したのだ。
Huobiが公開したインデックスHB10
Huobは同社が公開したインデックス、HB10により個人投資家が仮想通貨市場へ投資する際、リスクを分散させることができるようになったので、仮想通貨投資は容易になるだろうと述べた。またこれにより、機関投資家にとってもリスクが分散され、仮想通貨投資へのハードルは下がったようだ。HB10では現時点で、USDT、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、(Huobi社の)HTを利用できる。各アカウントの最小投資可能額は、100、0.01BTC、0.2ETH、50HTである。
Huobiがインデックスの開発を発表したのはわずか2週間前で、当時はUSDTの動向を踏まえてHuobi Proの実績を反映することを予定していると説明していた。投資資産は、前四半期の取引量に応じて「コイン、プラットホーム、トークン、物理的資産のトークン」の4カテゴリーに分類される。現在ではインデックスの構成要素の割合は、、HT 29.3%、ビットコイン(Bitcoin/BTC) 23.1%、EOS 17.3%、イーサリアム(Ethereum/ETH) 10.9%、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH) 5.2%、リップル(Ripple/XRP) 4.1%、IOST 3.1%、ライトコイン(Litecoin/LTC) 3%、イーサリアムクラシック(Ethereum Classic/ETC) 2.3% 、ダッシュ(DASH) 1.5%である。
9300万ドルの仮想通貨VCファンド
またHuobi社は、中国のVCであるNew Margin Capitalと韓国のオンライン証券会社Kiwoom Securitiesと共同で1000億ウォン(9,300万ドル)の投資ファンドを共同出資していることが明らかになった。中国または韓国のブロックチェーンのスタートアップに投資し、両国の企業の提携を促進することが目的だ。
チャイナマネーネットワーク(China Money Network)によると、韓国開発銀行(Korea Development Bank)や韓国産業銀行(Industrial Bank of Korea)などの韓国の銀行は、限定メンバーとしてファンドに投資する。また、ソウルに本社を置くインディペンデント系金融サービスグループのミレアセット・ファイナンシャル・グループもこのファンドに出資している。
Huobiが今回発表したETF(上場投資信託)のほかにも、複数のコインに一度に投資できるようなサービスは、最近仮想通貨業界で注目が集まっている。先月、Circle(サークル)社は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、イーサリアムクラシック(Ethereum Classic/ETC)、ライトコイン(Litecoin/LTC)、ジーキャッシュ(Zcash/ZEC)、モネロ(Monero/XMR)など7種の仮想通貨を、ワンクリックで購入できる「Buy the Market」という新機能を発表した。同社はゴールドマン・サックス傘下の企業で、ボストンに本社を置いており、仮想通貨取引アプリなどを提供している。
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