gemini dollar(ジェミニドル)のアカウントは凍結される可能性あり

gemini dollar(ジェミニドル)のアカウントは凍結される可能性あり

今週、ブロックチェーン専門家Alex Lebed氏は仮想通貨会社Gemini Trustが新たに開発したステーブルコインgemini dollar(ジェミニドル)のコードレビューを発表した。Lebed氏の研究によると、gemini dollar(ジェミニドル)のアカウントは取引所により凍結される恐れがあり、資産の移動が不可能になる可能性があるそうだ。

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管理者がgemini dollar(ジェミニドル)のアカウントを凍結できる

ステーブルコインと言えば、テザー(Tether/USDT)が有名だが、仮想通貨会社Gemini Trustにより新たにgemini dollarUSDG/ジェミニドル)が開発された。ブロックチェーン専門家Alex Lebed氏はこの仮想通貨について、コードレビューを公開し、この通貨の特徴についての説明を公開した。Alex Lebed氏は、実は「Stableunit」の開発者でもある。Stableunit(ステーブルユニット)はステーブルコインの一種で、分散型台帳システムをプロトコルに使用しており、同時に価格がほぼ一定に保たれるように設計されている。同氏の報告によると、gemini dollarUSDG/ジェミニドル)はイーサリアム(Ethereum/ETH)のスマートコントラクトのプロトコルに基づいて開発されているそうだ。

gemini dollarUSDG/ジェミニドル)は、イーサリアム(Ethereum/ETH)ブロックチェーンを利用して開発されたERC20トークンの一種であり、ステーブルコインでもある。」とLebed氏の論文には書かれている。

「現時点では、Gemini社がアカウントの凍結を行い、資産を移動できないようにすることが可能になってしまっている。また、管理者が48時間に1回トークンのソースコードを変更できるようになっている。」

Lebed氏が今回行った調査を実際に個人が行うには、どのような方法があるかなどについて参考事項が発表されている。同氏は、gemini dollarUSDG/ジェミニドル)のスマートコントラクトを管理している取引所が、「トークンを無限に複製できる。」と述べている。さらに、管理者が全てのトークンを完全に移動できない状態にできると述べている。

「このプロジェクトには、もう1つ明らかな欠点がある。Gemini社が将来的に『これ以上トークンを法定通貨に交換できなくなった。』と発表する可能性がある。」「Gemini社のように、評判の高い会社がこのようなことをするとは考え難い。とは言え、1971年のニクソンショックの時に起こった事態を思い出すべきなのかもしれない。Gemini社は、米国の法律に従う義務を負う、単なる会社にすぎないのだ。」

仮想通貨と言えるのか?

テザー(Tether/USDT)のリリース以来、複数のステーブルコインが連続して公開された。多くの仮想通貨会社は、自社独自のステーブルコインを開発しようとしている。例えば、米国ボストンの仮想通貨ベンチャーCircle Invest社のようにステーブルコインのプロジェクトを遂行している最中の会社は6~7社あると言われている。Alex Lebed氏もステーブルコインの開発者の1人だ。

「最近では、スマートコントラクトの発展やステーブルコインの開発のためには、コードレビューを行うことが望ましいと考えられている。Gemini社は、ホワイトペーパー内で同様の内容を言及している点で素晴らしいと言えるだろう。」とLebed氏は結論づけている。

ソーシャルメディアやレディット(Reddit)フォーラムでは、仮想通貨ファンのTether Limited社の賛否について議論が活発になった。Tether Limited社は、Omni Layerでテザー(Tether/USDT)という仮想通貨を発行している会社だ。またTether Limited社では、ユーザーのアカウントを凍結することができるそうだ。レディット(Reddit)のある投稿者は、このようにアカウントの凍結を運営会社ができてしまうのであれば、「もはや仮想通貨ではなく、単なるデータベースだ」と意見を述べている。

[Bitcoin.com からの翻訳]

画像提供:pixabay

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