韓国の仮想通貨取引所Bithumb(ビッサム)は、最近のハッキング事件から回復し、様々な種類の仮想通貨の預金・引き出しサービスを再開したようだ。もう1つの韓国の仮想通貨主要企業であるUpbit(アップビット)は顧客に支払うために準備すべき金額よりも多くの仮想通貨と現金を準備できていることを示す監査報告書を発表した。一方Korbit(コルビット)への顧客からの預金は現在では銀行により保有されているそうだ。
Bithumb(ビッサム)は預金・引き出しサービスを再開
韓国最大規模の仮想通貨取引所Bithumb(ビッサム)は8月4日土曜日、9種類の仮想通貨について8月4日午後7時から預金・引き出しサービスを再開することを発表した。9種類の仮想通貨とは、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、イーサリアム・クラシック(Ethereum Classic/ETC)、ライトコイン(Litecoin/LTC)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)、ジーキャッシュ(Zcash、ZEC)、クアンタム(Quantum / Qtum)、ミスリル(Mithril/MITH)である。この発表の2日前には、午前11時から10種類の仮想通貨のサービスを再開すると発表していた。しかし、その後、説明もなくモネロ(Monero/XMR)が除かれた。
同社は以下のように詳述した。「Bithumb(ビッサム)は現在、システムのセキュリティチェック、アップグレード、顧客からの注文管理システムの強化を図っている。セキュリティチェックとアップグレードが完了すれば、仮想通貨の預金・引き出しサービスを再開したいと考えている。」
しかし、同社は「いくつかの仮想通貨はBithumb(ビッサム)市場と他の市場で約10%以上の価格差があるので、顧客の資産を保護するという観点から、今回はサービス再開を見送ることにする。」と述べている。news.Bitcoin.comが報道したように、最近では、NH Nonghyup Bank(NH農協銀行)が本名での口座サービスを停止したあと、BIthumb(ビッサム)も新しい仮想通貨口座の発行を停止した。
Upbit(アップビット)の監査報告書によると現金準備率は十分
韓国で2番目の規模の仮想通貨取引所Upbit(アップビット)は金曜日監査報告書を発表した。Upbit(アップビット)によると、この監査報告書は6月28日と29日に、Eugene Accounting Corp(ユージン・アカウンティング・コーポレーション)によって行われたもので、145種類の仮想通貨と顧客からの預金について行われた監査に基づくものであるようだ。
この報告書は、「デジタルウォレットと口座についての会社の残高を確認し、完了した。」と詳述されている。また、Upbit(アップビット)のオペレーターであるDunamu氏は、顧客から預かっている金額のうち、総預金の準備率は103%、現金準備率は127%であることを明らかにした。しかし同社は正確な数字を公開しているわけではない。
Korbit(コルビット)、銀行で顧客の預金を全て保有
Korbit(コルビット)は韓国で4番目の規模の仮想通貨取引所で、韓国内で初めて政府が主導する実名システムでのサービスを提供した。1月末のこのシステムの導入以来、「Korbit(コルビット)は仮想通貨取引のための実名認証の預金・引き出しサービスを提供してきた。」と木曜日に説明した。これは「仮想通貨市場の発展を促進するための政府の取り組みに見合ったものだ。」とKorbit(コルビット)は述べている。
また「政府の取り組みに従い、新韓銀行(Shinhan Bank)は預金の個別預かり管理の方針を強化し、結果として2018年8月からKorbit顧客の預金は新韓銀行(Shinhan Bank)により管理されることになった。」とも強調した。
また、この手続きに関して、「韓国ウォンの引き落としは実名認証の登録を完了していないユーザーは利用できない」ということを明らかにした。また、韓国政府の方針に従っているので、現時点では実名認証のシステムは韓国在住の人しか利用できない。」と明らかにした。
実名システムは韓国の代表的仮想通貨取引所Upbit(アップビット)、Bithumb(ビッサム)、Coinone(コインワン)、Korbit(コルビット)で一部利用されている。規制当局は全ておの仮想通貨取引所でこの実名認証システムを導入したいと考えているようだが、導入はまだまだ進んでいないようだ。
[Bitcoin.com からの翻訳]
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