ビットコイン(Bitcoin/BTC)の時代はまだ終わっていない

ビットコイン(Bitcoin/BTC)の時代はまだ終わっていない

仮想通貨ファンドCastle Island VenturesのパートナーでありCoinmetrics.ioの共同設立者であるNic Carter氏は、様々な問題について語っている。メディアで取り上げられる仮想通貨情報に関する誤解、知識の未熟さなどについて熱く語っている。

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ビットコイン(Bitcoin/BTC)は完全な失敗に終わったのか?

「仮想通貨についての知識が未熟で、また自ら学ぼうとしないようなジャーナリストにはもううんざりしている。」とNic Carter氏は語る。「無知ゆえに重大な間違いを見過ごしているようだ。全てを解説する時間はないが、特に重要なものに関して解説する。」

仮想通貨ファンドCastle Island VenturesのパートナーでありCoinmetrics.ioの共同設立者であるNic Carter氏は、ジャーナリストやその秘書が仮想通貨の基礎的な知識を身につけていないことに対して呆れているようだ。そしてWashington PostWonkblog(ウォンクブログ) Perspectiveの欄に「ビットコイン(Bitcoin/BTC)はまだ完全な失敗に終わっている」という題名の記事が掲載され、彼の怒りは頂点に達したようだ。この記事では、ビットコイン(Bitcoin/BTC)はどのような水準で評価したとしても実用的とは言えないということを書こうとしていたようだ。

Nic Carter氏が説明しているように、OBrien氏のウォンクブログでは「間違った前提に基づいて、誤解を招くような説明がなされている。」そうだ。ビットコインコア(Bitcoin Core/BTC)は通貨であるのかどうかという議論の部分についてCarter氏は厳しく指摘している。これはコミュニティ内でも度々話題になるテーマであり、Carter氏はOBrien氏のウォンクブログ記事では、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)ではなく、ビットコインコア(Bitcoin Core/BTC)についての議論がなされていると述べている。

OBrien氏の主張の1つ目は、ビットコインコア(Bitcoin Core/BTC)は価格変動が非常に激しく通貨としての素質を欠いているというものだ。興味深いことに、このことに関してはCarter氏もほぼ同意見のようで、「この議論では、ビットコイン(Bitcoin/BTC)は通貨であり、通貨の性質は『XのようなものはYZの性質を有する』というような記述的なものではなく、『XYすべきだ』というような規範的なものであるということ前提になっていることがわかる。私はビットコイン(Bitcoin/BTC)は金融システムのプロトコルの一種であり、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のある一定量の単位がコモディティとして価値を有し、金のような資産として扱うことができるような可能性を秘めていると考えている。コモディティの価値は変動するものである。」と述べている。Carter氏はビットコイン(Bitcoin/BTC)は複数の性質を持っているものとして捉えている可能性があるようだ。

分散型プロトコルを理解しているジャーナリストはいない

ウォンクブログに掲載された2つ目の主張は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のボラティリティに関してであった。Carter氏はこれについて、「これは、今までの経緯の曲解、もっと言えばビットコイン(Bitcoin/BTC)開発の目的のひねくれた解釈である。資本の流動性、通貨政策、固定為替レート、の3つを同時に実現することは不可能である。ビットコイン(Bitcoin/BTC)は実際、これらのうち資本の流動性、通貨政策の性質を持つように設計されている。ビットコイン(Bitcoin/BTC)をサポートする現実世界の資産は存在しないので、固定為替レートが実現することはない。これは金と同じ性質だ。どちらも通貨として機能することができるはずである。また、このような仕組みは期せずして成立したものなのだ。いうまでもなく、Satoshi Nakamoto氏はビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格を不安定にするつもりはなかったので、単一の評価基準に依存しないデジタル通貨を開発することでこの問題を解決しようと考えていた。従って、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格の変動が激しいのは、そのような構造が設計されていたからではなく、偶然の産物なのだ。」と述べている。

OBrien氏はさらに、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の分散型プロトコルを特徴ではなく、バグとして認識するかのような文章を書いている。「このような仕組みにおいて、トランザクションを検証する唯一の方法は、すべてのビットコイン(Bitcoin/BTC)ユーザーがトランザクションの記録を残すことである。誰にビットコイン(Bitcoin/BTC)を送信したのか、全てを記録しておくことだ。しかしこのようなプロトコルでは膨大な量のコンピューティングパワーが必要となる。」

「これはよくある誤解だ。」とCater氏は述べ、以下のように正している。「POWとマイニングにより、ネットワーク内ではトランザクション履歴を共有することが保証されている。一部のネットワークを取り出しても価値があるということは、マイナーに短期的・中期的な観点で、適切なインセンティブを与えられていることを意味する。ある部分がXドルの価値をもつということは、マイナーが最高でXドルをかけてそれをマイニングしても元が取れるということなのだ。マイニングはネットワーク上で大量の計算資源を活用することで可能となっている。効率的なマイニングハードウェアと膨大な価値を組み合わせているのだ。」また、OBrien氏はマイニングの処理を実行しているノードとマイナーを混同している。本来、分散型台帳を維持することは通信量やストレージの問題であって、マイニングとは無関係だ。

Cater氏の批判は一読の価値があるだろう。彼は価格操作の問題について「従来の単純な操作が適切なはずがあるだろうか? 100億ドルの価値があるネットワークが実際に操作されたと言えるのだろうか?」と述べている。Cater氏は今までの市場データから、「ビットコイン(Bitcoin/BTC)は金や米ドルなどによる保証を受けていないプロパティを提供しているという点でユニークであり、人々はだからこそビットコイン(Bitcoin/BTC)に期待している。」ということを示している。また、同氏は金融技術についての詳しい解説も可能だと述べている。「この記事についての問題は、執筆者が『ビットコイン(Bitcoin/BTC)は脆い通貨システムに支えられている。』という噂を鵜呑みにして、そのような見解をサポートできるデータだけを収集してしまったことだと述べている。確かにビットコイン(Bitcoin/BTC)は堅固なシステムではない。まだ黎明期にある金融コモディティであり、消費者は世界中に拡大しつつある。もちろん脆さが露わになってしまうときもあるだろう。しかし成長というものはいつも右肩上がりなものではなく、紆余曲折を経るものなのだ。」

[Bitcoin.com からの翻訳]

画像提供:pixabay

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