7月18日、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)をトークン化するプロジェクトが新たに2種類発表された。これを受けて、トークンという概念をビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)ネットワーク内で現実化することについてビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)コミュニティ内で様々なアイデアが出ているようだ。
2種類の新トークン化システムとビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)コミュニティ
ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)ネットワークは最近のハードフォーク後も今まで様々な発展を遂げてきた。(最近のハードフォークでは、Satoshi OP_Codesが再有効化され、データ・キャリア・サイズが変更された。)そして現在では、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)コミュニティや開発者らは、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)のチェーンをトークン化するというアイデアを現実化しようとしている。さらに今週Bitmain開発者が、Omni Layerというフォークを利用したWormholeプロジェクトを発表した。また水曜日にはビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)チェーンのトークン化についての新案が2件紹介された。1つはCryptonize.itsグループの開発者らによるもので、もう1つはJonald Fyookball、James Cramer、Unwriter、Mark B. Lundeberg、Calin Culianu、およびRyan X. Charlesなどの開発者グループによるものであった。
カラードコインと仮想通貨化された現金
Cryptonize.itプラットフォームの開発者とCashpayウォレットの開発者は、カラードコインのプロトコルをビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)ネットワークに導入すればよいのではないかと提唱した。カラードコイン(CC)プロトコルは2013年に特定のメタデータを追加することでビットコイン(Bitcoin/BTC)のブロックチェーンに導入された。これにより、株式、債券、金と銀でできたコインなどの現実/仮想のアイテムを表すことができる「レプレゼンティティブ・トークン」または「色付きコイン」が作り出せるようになった。Cryptonize.itは、カラードコインのプロトコルにより、Cashpayで割引や特別製品の商品券として利用できるCryptonize Crypt(CC)という通貨を作ることができるそうだ。
「さらに、Cryptonize.itの発展に伴い、その他の機能も追加される。ただし、Cryptonize Crypt(CC)の発行上限は10億枚である。」ソーシャルメディアプラットフォームYours.orgで、開発者はこのように強調した。「トークンはCryptonize.itを通じてでいつでも償還できる。また特定のフレームワークを採用する時に重要となるのはユースケースについて検討することだ。カラードコインについては、幸いなとこに用途は無限にある。カラードコインではチラシ、バウチャー、クーポン、トークン、アルトコインなどを表現することが可能だ。なんでもトークン化できるのである。そしてこれらの中で最初の現実世界のユースケースはCryptonized Cash(CC)だ。」
シンプルな分散型台帳プロトコル
カラードコインに基づいたコンセプトに続いてRyan X. Charles、Mark B. Lundeberg、Calin Culianu、Jonald Fyookball、James Cramerなどの開発者による別の論文がリリースされた。論文の題名は「シンプルな台帳プロトコル(ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)のトークン化)」(“Simple Ledger Protocol: A token system for Bitcoin Cash”)で、承認方法の変更なしでビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)ネットワーク内での取引可能なトークンの処理の方法について提案されている。この開発者グループは、GROUPのようなプロトコル変更案は、土台となるプロトコルを変更するのに必要な合意を得ることができなかった、と説明している。
Simple Ledger Protocol(SLP)では、OP_Returnトランザクションでのメタデータを利用することが公表されており、開発者によると「トークンのユーザーと市場参加者が所定の一連の単純なルールに従う」だけで、コンセンサスが達成されると計画しているそうだ。
いずれビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)ネットワークでもトークン資産が浸透
もちろんビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)コミュニティは2つのトークン化プロジェクトを目の当たりにして盛り上がりを見せている。Redditフォーラムのユーザーには「トークン化についての提案はもうこりごりだ」と言うコメントを残す人もいるくらいだ。それにも関わらず、仮想通貨愛好家はビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)ネットワークにトークン資産がもたらされることに興奮し、競争を続けている。コミュニティ内では結局カラードコインを多用する方針が固まるかもしれないし、優れたシステムが新たに開発されるかもしれない。何れにせよ、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)プロトコルの高精度なセキュリティを生かしたトークンを実現するシステムが必要とされているのである。
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