仮想通貨業界は、古い規制がイノベーションの産物に適用されている最中、法律に対する様々な疑問を投げかけてきた。その時点で最も収益性の高いコインに絞ってマイニングをすることは一種の資産管理とみなされるべきなのだろうか。少なくともオーストリアの規制当局はそのように考えているようだ。
代替投資ファンドにおける不正
オーストリアの金融監督機関であるオーストリア金融市場庁(FMA)は、ウィーンのInvia Gmbhという会社のビジネスモデルを禁止すると発表した。同社は仮想通貨マイニングと関連した金融サービスを提供していたようだ。今回の業務停止命令は、同社がオーストリアの規制によって定義されている、代替投資ファンド(AIF)の不正管理に関与していたという疑いがあったためのようだ。
規制当局はInvia Gmbhに事業運営を禁止するよう命令したと発表している。一方、今回の事業停止命令に関連する事業はまだ続いているようだ。Invia Gmbhは実はFMAのライセンスを受けている訳でも、FMAに管理されている訳でもない。FMAは「消費者側から多くの問い合わせがあったので、このような情報を一般公開するに至った」と付け加えている。
「マイニング2.0」
2017年11月のプロモーションフォーラムでの記事ではInvia Gmbhは「Active Managed Mining(積極的マイニング管理)」について述べている。これは実際には次のようなことを消費者に約束するものだった。「自分でどの仮想通貨をマイニングするか選ぶ必要はありません。我が社がどのコインをマイニングすると最も有利になるか決定し、情報をお伝えします。利益はイーサリアム(Ethereum/ETH)かビットコイン(Bitcoin/BTC)で受け取ることができます。特別なソフトウェアを使用し、1分以内にどのコインが最も有利が判断します。このソフトウェアが決定したコインがマイニングされ、いつでも「最も収益性の高いコイン(SIC)」をマイニングします。マイニングで得られたコインはすぐにビットコイン(Bitcoin/BTC)かイーサリアム(Ethereum/ETH)に変換され、コインを効率よく稼ぐことができます。」
この種のサービスは特別目新しいものでもない。ソフトウェア・ソリューションや仮想通貨マイニングプール、マイニングクラウドは、何年も前から似たようなサービスを提供してきた。Invia Gmbhは仮想通貨初心者を含めてマーケティングの対象としたことで、FMAがやっとこのようなサービスの存在に気付いたとも考えられる。
[Bitcoin.com からの翻訳]
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