わずか500ドルで51%攻撃が可能に

わずか500ドルで51%攻撃が可能に

Proof of Workの仮想通貨を、史上最低額で51%攻撃できるようになった。Verge(ヴァージ/XVG)コインはここ6週間で3回も攻撃を受けた。ハッシュ・パワーの利用が容易になったことで、以前は何週間もかけて攻撃の準備をしていたのが、今や数分で攻撃を実行できるようになっている。Proof of Work(以下PoW)の仮想通貨の攻撃のコストを調べるウェブサイトも新たにできたようだ。

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51%攻撃は史上最低コストで実行可能に

Crypto51.appというウェブサイトでは、PoWの仮想通貨を51%攻撃する理論上のコストを分析している。(典型的なPoWの仮想通貨では6個以上のブロックを承認できる時間でもある)1時間攻撃し、さらにこのウィンドウを利用して取引所に預ける前に2重になっている部分のトランザクションを終えてしまうのにかかるコストを計算している。

実際にはほとんどの場合、1時間の攻撃の途中で取引所に発覚してしまい、攻撃の疑いがある預金はできなくなるので、攻撃を実現をすることができるとは限らない。しかし、不可能ではないのだ。1800万ドルもの費用をかけて行われたビットコイン・ゴールド(Bitcoin Glod/BTG)に対する攻撃がこの事実を証明している。悪意のある目的のために仮想通貨を攻撃することがどのくらい難しいかは、その時点でのネットワークのハッシュレートやハッシュアルゴリズムによっても変わってくる。特にEquihash(エクイハッシュ)というアルゴリズムを使用した仮想通貨はNicehash(ナイスハッシュ)というハッシュパワーで攻撃しやすいようだ。

バイトコイン(Bytecoin/BCN)はわずか557ドルで攻撃可能

バイトコイン(Bytecoin/BCN)は時価総額が10億ドルを超えており、上位20位以内に入っているが、ハッシュアルゴリズムが破りやすくハッシュレートが低いのでわずか557ドルで攻撃できる。

最近John McAfee(ジョン・マカフィー)が支援しているビットコイン・プライベイト(Bitcoin Private/BTCP)はわずか778ドルで攻撃可能だ。Verge(ヴァージ/XVG)が2ヶ月の間に2回攻撃され、他にもビットコイン・ゴールド(Bitcoin Glod/BTG)、モナコイン(Monacoin/MONA)、エレクトリニウム(Electroneum/ETN)などが攻撃されて以来マイナーは攻撃の兆候を見極めようとしている。さらに529日、Verge(ヴァージ/XVG)は3回目の51%攻撃を受けたようだ。

先日、news.Bitcoin.comが報道したように、「あるPoWアルトコインの開発チームがハッシュレートを常時監視できる体制を築いたようだ。10%以上のスパイクが発生した場合、自動的に通知されるようだ。新しく追加されたハッシュレートが未知のプールから発生しているか、既存のプール50%を占有する可能性がある場合、大量のビットコイン(Bitcoin/BTC)を用意し、攻撃を防御するために準備をする。」

PoWは従来、Proof of Stake(以下PoS)より安全なコンセンサスアルゴリズムだと考えられてきた。イーサリアム(Ethereum/ETH)やビットコインコア(Bitcoin Core)などのハッシュレートが高いコインに関してはこれは正しいが、規模が小さいコインは攻撃に弱いようだ。資金目当て、理想を実現したいから、など様々な理由で51%攻撃を企む人々にとって、Crypto51.appが開発されたことで51%攻撃のリスクや収益を計算することは簡単になった。

[Bitcoin.com からの翻訳]

画像提供:pixabay

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