一部の開発者や熱狂的ファンが想像していたように、仮想通貨は一般的な決済手段として普及するかもしれない。今まで普段の買い物にも仮想通貨を利用したいと考えていたような人々からすると、デビットカードに仮想通貨が採用されれば、非常に便利だ。
5種類の仮想通貨デビットカードを要チェック
一部の仮想通貨コミュニティでは仮想通貨デビットカードについての議論が飛び交っているようだ。デビットカードという手段は、仮想通貨の敵とも言えるレガシー・バンキング(Visa、Mastercard)などと紙一重だからだ。確かに、仮想通貨が阻止しようとしていた決済システムが、実際には仮想通貨を利用する手段として最も人気があるというのは皮肉なことである。
Wirex(ワイレックス)
Wirexは堅実な顧客基盤をもつ有名な会社で、バーチャルのカードだけでなく通常のカードも提供している。一方で手数料が高いことでも有名である。またどの会社でも常に支払いができることが保証されることはないが、このWirexに着いて考慮すべきなのは、いつまで利用可能かである。(時々、利用できないことがあるのだ。)Wirexは長期的には成功するだろうと考えられている。昨年春には日本の金融機関として有名なSBI Groupsから資金を調達することに成功した。顧客は様々な国・地域に存在し、合計で約100万人で、昨年では約10億ドルの取引量があった。今年に入ってライトコイン(Litecoin/LTC)が追加され、史上初のコンタクトレスのデビットカードを実用化した。通常時の手数料は他のカード会社とあまり相違なく、国際取引の場合は3%、引き出しは2.5ドル、カード自体の購入は17ドルかかるそうだ。
ほとんどの人にとっては、仮想通貨がまだまだ買い物などに使いにくいことは悩みの種である。どれだけ仮想通貨の可能性を見込んでいたとしても、人々は食料、衣服などを必要とするものだ。そしていくつかの食料品店や日用品店が仮想通貨を受け入れていたとしても、その店だけを利用しているわけではないのだから、これでは現状は解決できない。
Bitpay(ビットペイ)
Bitpayも有名なプロバイダである。カード自体は世界中で利用可能dが、アメリカの住民しか所有することができない。チップやピンコードなどがないので、認証が必要となっている。認証には政府発行のID、住所、社会保障番号が必要になる。また米国の全州で利用可能である。別のウォレットクライアントを介してプリペイド形式で金額が反映される仕組みだ。Visaカードを利用し、約10ドルでカード自体が送付される。米国外では全ての通貨交換に3%の手数料がかかり、引き出しには別途3ドルの手数料がかかる。米国内での引き出しのための手数料は金融機関によって異なる。引き出し額の制限は他社に比べて高く、利用も簡単だ。
仮想通貨デビットカードは通貨の将来も見つめながら、現在の社会で利用しやすいような環境を整えられるので、現実的な解決策であると言える。この仮想通貨デビットカードが適切に流通するようになれば、VisaやMastercardなどのプロバイダが受け入れられる場所ではどこでも仮想通貨が利用できるようになるのだ。少なくとも現状を少しはよくしてくれるだろう。
Cryptopay(クリプトペイ)
CryptopayではWirexと同じくバーチャルのカードだけでなく通常のカードも提供している。また世界中で利用可能だ。登録手数料や年会費なども必要ない。またもちろんのことながら、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のデビットカードである。また、個人認証がないことが魅力だと言われている。取引額が数千ドルを超えると認証が必要となる場合もあるが、このようなことはまず日常生活では少ないだろう。カード自体の購入には15ドル必要で、引き出しは2.5ドル、国際取引では3%の手数料が必要となる。
このような仮想通貨デビットカードを調査すると、これらは誰もが利用し始めやすいように設計されていることがわかる。また他種のカードも毎日のように登場している。もし自分に合わないと思うカードがあっても、他の種類のものを選べば良いだけなのだ。
Xapo(ザポ)
Xapoは仮想通貨愛好家の間で大人気である。今まで長年に渡ってチップとピンを標準搭載したカードを提供してきたが、現時点では利用不可能だ。Xapoは再度デビットカードを提供できるかどうかはまだ判明していない。カードの登録手数料は約20ドルで、年会費が必要となる。他の多くのカードと同様に引き出し限度額である約2,500ドル以下での利用なら、手数料は比較的安価である。
Shift(シフト)
コインベース(Coinbase)アカウントとの連携が可能で手数料も安価である。コインベース(Coinbase)が利用可能地域が限定されているのと同様、Shiftもアメリカの45州に限定されている。「アメリカ初のビットコイン(Bitcoin/BTC)デビットカード」であると宣伝しているようだ。国際取引には3%の手数料が、ATMでの引き出しには2.5ドルの手数料がかかる。
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