Zilliqa(ジリカ)は、2017年にシンガポール国立大学の研究者によって設立された、世界初のdAppsによるハイスループットパブリックブロックチェーンプラットフォームです。トランザクション処理の速さが最大の特徴です。
日本のベンチャーキャピタルであるBrain Chainが参画しています。
通貨単位は「ZIL」で表記されます。これは、ネットワーク専用トークンになります。
トランザクション処理のための支払いや、スマートコントラクトの実行に使用します。
Zilliqa(ジリカ)の特徴
Zilliqa(ジリカ)運営チームは、今後さらにブロックチェーンが普及し、様々な用途に利用されていく中で最も重要なのが、スケーラビリティ問題の解消だと考えています。
この問題を解消し、決済機能として日常で使用されることと、クレジットカード並みのスピードで取引を処理していくことを目指しています。
トランザクション処理が速い
Zilliqa(ジリカ)の最大の特徴は、トランザクション処理の速さです。
取引量が多いコインで問題となっているのが「スケーラビリティ問題」(ブロック容量によって起こる送金詰まり)です。ビットコインの処理速度は約7件/秒ですが、Zilliqa(ジリカ)は、クレジットカードと同じ基準の4000~6000件/秒を目指しています。
テスト段階ではありますが、すでに約2500件/秒の取引処理を達成しています。これはVISAカードの平均速度と並ぶ数値です。このスピードであれば、実店舗での利用が非常に現実的といえるでしょう。
高速取引処理を可能にした技術
Zilliqa(ジリカ)の高速取引処理は「シャーディング」と「データフロースマートコントラクト」という技術によって実現されました。
シャーディング
ビットコインをはじめとする多くの仮想通貨は、みんながいっせいに取引の処理を行うために同じ掲載をしており、これがトランザクション速度を遅くしています。
Zilliqa(ジリカ)は、ブロックチェーンネットワークをいくつかのグループ(シャード)に分け、並列処理することで効率を高め、取引速度を加速させています。
これを、シャーディング(Sharding)と呼んでいます。
この技術によりZilliqa(ジリカ)は、クレジットカードの支払処理・取引速度と同等になりました。
本来、ネットワークに参加する人(ノード)が増えれば増えるほど送金詰まりが大きくなりますが、Zilliqa(ジリカ)の場合は分担できる人が増えることになるため、ネットワークに負担をかけず速くトランザクション処理ができるのです。
またこれはコスト面でも大きな特徴です。Zilliqa(ジリカ)は、トランザクション数が大幅に増えたとしても、マイニングにかかるコストはほぼ一定です。そのため、ジリカを利用するユーザーは取引手数料の上昇問題に悩まされることもなく、スムーズに取引を行うことができます。
このシャーディング技術は、今後イーサリアムでも導入が検討されています。
データフロースマートコントラクト
イーサリアムが初めて実現させた「スマートコントラクト」技術により、ブロックチェーン上にアプリケーションを構築することが可能になりました。現在主流のパブリックチェーンは全てのノードが同じ計算を行っていますが、シャードごとに異なる計算を行なっているZilliqa(ジリカ)には適用できません。
そこでZilliqa(ジリカ)は、データフロープログラミングを模範としたスマートコントラクト、「データフロースマートコントラクト」を開発しました。
これにより、複数の命令を一度に実行することができるようになり、シャーディング技術により複数の計算を並行して行うことも可能となります。
Zilliqa(ジリカ)についてサクッと知りたい方は、こちらの動画をどうぞ。