イラン国営のメディア報道によると、イラン政府独自の仮想通貨開発準備を進めているようだ。この政府による新通貨開発の取り組みは、世界経済への接触を減らすような国際的経済制裁の影響を抑えるためのようだ。
イラン政府の仮想通貨
イラン大統領府の科学技術問題担当者は、すでに国家独自の仮想通貨を開発する計画を立てていると、イランではテレビで報道された。このニュースは経営および投資問題担当のAlireza Daliri(アリレザ・ダリリ)副長官が発表したそうだ。副長官はISNA通信社にイラン国内で成長したハイテク企業の大部分が、仮想通貨開発の技術を持っていたと述べている。しかしながら、「リリース前にいくつかの問題点を解決しなければならない。」と強調した。
またAlireza Daliri(アリレザ・ダリリ)副長官はさらに、これらの企業はイラン中央銀行(CBI)と協力して開発を進めていると述べた。「我々はイラン国内で仮想通貨を普及させるための準備を進めている。この通貨により世界中のどこからでも、どこへでも送金ができるようになる。さらに経済制裁の際に、イランの人々への影響を抑えることができる。」
経済制裁に抵抗して仮想通貨を開発
米国が主導する経済制裁の影響から逃れるために仮想通貨を利用するというのは新しいアイデアではなく、ベネズエラのPetro(ペトロ)が前例として有名だ。トランプ米大統領がイラン政権への圧力を強める中で、国家独自の仮想通貨の準備を進めること自体はなんら不思議ではない。
5月にはイランとロシアの議員が経済制裁の問題について議論しているという報道があった。イラン経済委員会委員長を務めているムハンマド・レザ・プーレブラミミ(Mohammad-Reza Pourebrahimi)議長は、連邦理事会経済政策委員会委員長ドミトリー・メゼントプ(Dmitry Mezentsev)とのモスクワでの会合の中で国家独自の仮想通貨開発について述べたようだ。ムハンマド議長は「(ロシア側の代表は)我々の意見を共有した。我々がもしこのプロジェクトを進めることができれば、物流において仮想通貨を利用している国家として史上初の存在になるだろうということを伝えた。」と説明している。
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